たまに雑草って食べたくなりません?

大体日本語で書いてあります。

高校演劇サミットに行ってきました。

こんばんは、Tuuuuoooです。

先週の7日から9日にこまばアゴラ劇場で開催されていた『高校演劇サミット』2日目に行ってきました。

その感想というか思った事を、簡単に書いていこうかと思います。

 


 

僕は高校演劇サミットには三年前の2014年度から通っています。とても懐かしい。

でも三年経つのにいつも予約を忘れて当日券を待っているんですよね。
今年も当日券で三校見てしまいました。(今年はキャンセルが出ないかと思ってひやひやした…)
あと当日券観劇は無駄にお金がかかるのでおすすめしません(一日券3000円に対し1500円ほど高いのです)
予約大事!

あ、あと高校演劇サミットの良い所って上演台本を現地で販売してくれるんですよ。
再発行はしないらしいので気になる高校さんが居たら是非とも現地で観て買った方が良いかもしれないっす。

 


 

んじゃあ、感想行きましょうか。

今年はねー、物語が無かったっすね。皆、断続的なお話を紡いで全部まとめたら「オッ、なんか話が見えてきたぞ」みたいな感じ。
3校通して『テーマ』はあるんだけどその『テーマ』に対する歩みより方が変則的でこれよく御しきれたな!って観てて思った。
あと切り口がとんでもねえ所からやって来るのと高校演劇サミット独特なのかわからんけど二重構造*1の話になるの多いっすね

それでは1校ずつ、

 

山梨県甲府南高等学校さん。
『歩き続けてときどき止まる』
作:中村勉

 

OP最高。
甲府南さんはセリフのリフレインからもうカッコいいよね、シーンの転換がシームレスだったしロード時間を感じさせない所好きです。
合唱も綺麗に響いてたし、その響きが人間関係のジレンマと対照的でさらに明暗がよくわかるようになってる。
ヒトとヒトの関係ってこうだよなぁとか思ったので多分僕の感覚に一番近い内容でした。
題名通りに板上が動いていくのも良いですよね、だって大体動き続けてる所にいきなり停滞するシーンがくるんですよ、そりゃインパクトでますよね。

実を言うと「トシドン」の所はいまいち良く分からなかったんですが、アレは前の公演を踏まえてのネタだったんですね。
僕は「トシドン」観てなかったから理解するのが遅れてしまった(^^;

あとちょっと心配だったのが走ってた時に転んだ子が大丈夫かなという所、何だか随分痛そうな転び方したけど。


精華高等学校さん。
『大阪、ミナミの高校生』
作:オノマリコ

 

僕がこれを観て驚いたのが「え、転校生って主人公じゃないの?」っていう所ですね。
いや、これまでは「転校生が来る → 転校生によって何らかの問題が起きる(浮き彫りになる) → 解決して終わり」みたいなストーリーをずっと見てきたので「転校生 = 起点 = 主人公」っていう法則が無意識のうちにあったようです。
でもこのお話、転校生に重要なファクターはないんですよね、ホントに「転校してきた」だけ、寧ろ事情を知らない分話には殆ど絡んでこない。
これが上手いんですよ、「転校生 = 特別なもの(起点) = 主人公」って等式を崩すことによって「特別な物語の人間」を「僕らと同じ生活をしてるただの人間」にまで下げてしまった。
これは元になった「イェヌーファ」の持つであろう「浮世性」を一気に打消し、舞台上と客席を地続きにしてくれる訳です。
これは目から鱗でした。

更に部員ひとりひとりが独白をするシーンがとても効果的で幻想的だと思いました。
あの独白が本当か、嘘かは関係ないんです。その生々しいまでの「事実」は舞台上とお客さんのイメージの共有を更に強くしてくれたと思います。
「舞台上でしか作れない事実もある」という事をひしひしと感じました。

最後のマリオとミッキーの会話がとても印象に残っています。アソコが僕的には最高だったな…。


作中一人劇(独白?)を観て、昔お世話になった方がこういうのを作れば?って提案してくれたんだなぁって思い出しました。


東京都立駒場高等学校さん。
『かわいそうのうそ』
作:花井紗代子

 

まず人数が多い!という事に驚きます。まさかこの狭い会場で20人強が飛んだり跳ねたり踊ったり蟻になったりするとは…。
人数が多いのを効果的に使っていて一番「人の力強さ」を見た高校さんでしたね。
結末も凄い明るかったですし、最後の疾走感が好きです。(閃光少女いいね…)
あとは言葉の組み合わせ方が色々と解釈できるようになっていて観ていて楽しい。
キャラクターたちが皆まっすぐだし、青春を感じます。
唯一主要キャラの中で男の子がいたんですけど、彼凄い。カッコ良すぎる。好きです。
シーンの変遷が一番多かったんですけど、一つ一つのシーンがキュッと締まっているからか最後までダレずに見ることができました。

 


 

にしてもどの学校もすげぇ楽しそうにやってるよ。思わず3校全部台本買っちゃったよ。(3校で1500円!)

 

講評した黒澤世莉さんも言ってたけど
今回は『説明しにくい演劇』だったよね。
各校を一言で言うと、

  • 山梨県甲府南高等学校さんは「高校生が歩く(カモメが飛ぶ)」
  • 精華高等学校さんは「かぞくのはなし」
  • 東京都立駒場高等学校さんは「小坊主のはなし、お母さんお父さんカワウソ」

という感じ。

うん、良く分かんないな!

 

『演劇は遊ぶもの』っていうのも凄い共感できた、皆頭柔らかいよねぇ、枠に囚われてない。
ストーリーが分かりにくくてもここまで面白いのできるんだって思えた。

「演劇って案外何してもいい」という言葉を高校生の時の僕に聞かせてやりたい…。

にしても見飽きることがないって素晴らしいよね、観てる時違和感感じないから現実にも戻されなかったし。


今回のテーマを言うとするならば『家族や他人との距離』という所ですかね。
甲府南さんがジリジリとした周りとの距離。
精華高等学校が一人と突き放されたような世間との距離。
東京都立駒場高等学校が人を信頼したキラキラと眩しい距離。

見事にバラバラで、凄く面白い。

 

いやぁ、今年も観に行って良かった。満足です。
次回も行こうっと…。


 

あとは近況報告をしましょうか。

最近FGOを始めました。なんかUSBデバックをOFFにしたらできるようになったよ。

清姫と小次郎使って第1章をクリアしています。

種火ドーピングは楽しいゾ!

それではまた。

以上。

 

*1:現実と仮想をリンクさせたりとか過去の情景を現在に写し出したりとかまるでブラーをかけたようにぼやかして同じ事を重ね合わせて(置き換えて)シーンが作られるの意